令和4年の年頭に当たり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、新型コロナウィルスが引き続き猛威を振るい、日本社会全体に大きな影響を与えた一年でした。ワクチン接種や感染防止対策が進んだことで一時は小康状態となりましたが、新たにオミクロン株が感染拡大し、予断を許さない状況が続いています。
一方、東京オリンピック・パラリンピックの開催や大谷翔平の大リーグでの活躍など、日本を元気にする出来事もあり、当組合でも明るい話題がありましたので、「つぶやき」に記したいと思います。
将棋の「ヒューリック杯」でご存知の方も多いと思いますが、東京都中央区に本社を構える東証一部上場の不動産会社ヒューリック株式会社は、木材利用の新たな可能性と期待されているCLT(直交集成板)等を活用し、東京銀座8丁目に日本初となる耐火木造12階建ての商業施設(木造と鉄骨造を組み合わせたハイブリット構造)を建設しています。
同社の取り組みは、CO2削減やSDGs等世界的な課題解決に向け林野庁が推奨する木材利用の拡大・推進を受けて、製造・加工に要するエネルギーの少ない木材を利用した耐火木造建築ビルの開発を行うものですが、福島復興支援の一環として当該商業施設建設に福島県産材が使用されることになり、鈴木和夫白河市長の紹介で木材調達に当組合が携わることとなったものです。
具体的には、ヒューリック㈱の費用負担により、白河市で伐期を迎えた山林約4haを皆伐・植林し、その後下刈り等を5年間実施するという内容です。令和2年度に事業地を選定、皆伐を行い、昨年6月10日には、コロナウィルスの感染拡大から人数を絞り込み、ヒューリックの社員と組合の職員で伐採跡地にスギ12,000本を植林しました。私も参加しましたが、当日は天気に恵まれ、青空のもと心地よい汗をかき清々しい気分を味わいました。
本事業は、日本の都市づくりの新たなモデルケースになることはもちろん、国産材の利活用による循環型社会の実現、CO2 削減による地球温暖化の抑制、さらには地方の活性化に大きな効果を発揮するものと思います。
こうした素晴らしい事業が白河の地で実施され、地元の森林組合として事業に携わることが出来ましたことを大変嬉しく光栄に感じており、今後もできる限りの協力をして参りたいと考えています。
2022/01/26